クリスマスイブにひな人形、ひなまつりのお話しをするのも、趣があって面白いと思います。
今しばらくお付き合い下さい。
クリスマスツリー等はご家庭で飾られ、クリスマスが終わるとライトや飾りをはずされて、ツリーは大切に箱にしまわれ、来年のクリスマスまで大切に保管されます。
和洋の差こそあれ、クリスマスやひなまつりのイベントや行事にきれいに飾られ、大切にしまってまた来年に飾られる、この繰り返しで家族や友人の大切な思い出や楽しい語らいの時や場をつくられます。
それぞれが家族一人一人が思い思いの形で、思い出作りがなされます。
ひなの節句(リメイク・リサイズ)についてのご質問
クリスマスツリーもひな人形の段も、毎年毎年何年も何年も大切にしまわれ、1年後にまた飾られます。
それでは、そのひな人形を飾るにあたってよくお受けする質問にお答えします。
以下のリンクは、前々回のブログになります。
兄弟姉妹で共用してもよいのでしょうか?
この件に関して、いろいろな文献や資料がありますので、ここに記します。
その1 ひな人形、五月人形は、一人ひとりの災厄を身代わるという、古来からの風習です。つまり、本来は一人ひと飾りです。小さくても手作りでもよいですから、ご兄弟でも新しいお人形でお祝いしましょう。一人ひと飾りですから、お父さんお母さんからの譲り受けも本来の形ではありません。物を大事にすることは大切だと思います。人形などは職人さんが精魂込めて作ったものですからなおさらです。お父さんお母さんの人形を飾らないということではなく、親子の人形を一緒に飾っていただくことは理想です。
その2 ひな人形を飾るにあたってよくお受けする質問の一つに、ひな人形はお一人一つですか、お兄様、お姉様で一人一つですか、祖母様、お母様、女のお孫様のおひなさまはお一人一つですか、祖父様、お父様、男のお孫様の五月人形はお一人一つですか、といった質問があります。資料等をご覧下さいまして、よくお考え下さい。いろいろなお考えがあって、それはそれで当然だと思います。ご覧下さいましてよくお考え下さい。
その3 ひな人形は、「人形(ひとがた)」または「形代(かたしろ)」と呼ばれる、人の形をかたどったものに穢れを移して難を逃れる厄除けの行事に由来するといわれます。つまりひな人形は大切な子供を守ってくれるお守りのような存在。女の子が無事に成長したところで、その役目は終わりになります。役目を終えたひな人形をそのまま飾り続けることに問題はありません。しかし、自身のひな人形をそのまま子供や孫などへ引き継ぐことはさけましょう。人形(ひとがた)や形代(かたしろ)は、持ち主の災厄を引き受ける「身代わり」。お守りと同様に、本来1人に1つ用意するものです。祖母や母親のひな人形が家にあっても、それは祖母や母親の身代わりとして、役目を終えたもの。子供には、「災厄をはらい、幸せをもたらす」その子だけの新たなひな人形を用意する必要があり、その子の身代わりになる専用のひな人形があるということが大切なのです。
二人目の娘が生まれたら、もう1つ新しいひな人形を用意してあげるのがよろしいでしょう。なぜなら、ひな人形とは本来、子供の災厄や災難の身代わりとなる「人形(ひとがた)」だからです。これは、お守りと同じく、1人に1つ用意するものです。長女のために用意したひな人形は長女の災厄を引き受けるひとがたなので、次女も一緒に守ってもらうという願い方はさけましょう。とはいえひな人形を2組飾るのが難しいご家庭も多いことでしょう。その場合、二人目のお子様専用のお守りとなるようなお人形を新たに用意してあげましょう。
おわりに
本日、よくお受けするご質問にこの件に関する資料を用意しました。
それでも、今後もこのようなご質問はお受けすると思います。
ご自分のおひなさまを大切に、お子様やお孫様の代にも飾られてそれでよしとなさる方と、親子何代と続くおひなさまを大切に大切に飾られる方といろんなあり方があることをお伝えします。
どうぞごゆっくりお考え下さい。