前回の紋の説明させていただきましたところ、お問い合わせや参考になりましたとご意見をたくさんいただきました。
それでは第2弾として、今回は多い家紋のベスト3についてお話しします。
家紋について
多い家紋ベスト3
1位 鷹の羽系

鷹の羽は、和弓の矢に用いられる矢羽の材料になります。
武家にとって、武具として象徴的なアイテムだったため、このモチーフは多くの家で採用されました。
図柄は、1~13枚までの組み合わせがあり、羽根を並べた「並び」、重ねた「違い」、放射状に並べて車のような形にした「羽車」、丸や井桁で囲ったものなど、およそ60種類以上に及びます。
全国的に広く分布していますが、関東と九州に多くみられます。
主な使用家に、浅野氏、菊池家、後藤氏、阿蘇氏がいます。
赤穂城主・浅野匠頭長矩の「浅野鷹の羽紋」は有名です。
文献では「蒙古襲来絵詞」に菊池次郎武房の家紋として初登場します。
菊池家が鷹の羽を家紋とするのは、夢の中の神託で、鷹の羽を神紋とする阿蘇神社からこの紋を賜ったことによります。
2位 片喰系

片喰は、日本全国で見られるカタバミ科の多年草です。
茎や葉はシュウ酸を含み、噛むと酸味があることから酢漿草とも書きます。
繁殖力の強さから、子孫繫栄の縁起を担いで、多くの家で採用されました。
全国的に広く分布しており、近年まで最も多い家紋のモチーフとされていました。
図柄として主に用いられるのは、花よりもハート形の葉の方で、均整のとれた意匠が多くの人々に愛されました。
3位 木瓜系

木瓜紋といえば、織田信長の「織田木瓜」が有名です。
唐花をモチーフにしており、洗練された意匠が多くの武家に愛されました。
由来はいくつか説がありますが、御簾の上部に付く絹織物の帽額に描かれる文様が、木瓜紋にそっくりなことから、「帽額説」が有力とされます。
最も多いのは富山県、次いで新潟と、北陸や東北に多くみられる家紋です。
歌舞伎と家紋
家紋は、江戸時代に庶民にまで広がりました。
きっかけとなったのが当時、最大の娯楽である歌舞伎です。
役者は自分の家紋入り手ぬぐいを客に配り、客も贔屓の役者の家紋を自分の持ち物に印して楽しんだそうです。
特に大流行したのは、初代・市川團十郎(成田屋)の「三升紋」です。
客から「見ます見せます」の意味で三つの升をもらったことが由来ということです。
そのほか、客から柏餅を扇に載せて賜ったことから音羽屋の「重ね扇に抱き柏」、平家の家紋でもあった播磨屋の「揚羽蝶」などがあります。

家紋をご存知のない方は、それぞれのご家庭の喪服の腕章、和服の背縫い紋等に描かれています。
本日は前回に引き続き家、家紋についての多い家紋ベスト3についてお話ししました。
ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
よろしくお願いします。