福井県は、4月17日から初めての県コロナ感染拡大特別警報が発令されました。
「緊急事態」に次ぐ警戒度となりました。
予定されたイベントやキャンペーン事業も中止となりました。
4月はリメイク・リサイズでご来店を予定されていました方は、今しばらくお待ち下さい。
警報が解除されましたら、この場をお借りしてご連絡申し上げます。
よろしくお願いします。
お問い合わせ、メールはお受けします。
本日は、ひな人形や五月人形の御祝用品になるつるし飾りについてご説明します。
つるし飾りとは
海辺の町、伊豆の稲取地区に古くから伝わる「つるし飾り」。
江戸時代後期、母親や祖母達はお子様、お孫様の健やかな成長を願い、縮緬などの着物を解いた布で作った細工物を繋げてつるし、おひな様の代わりに初節句を祝いました。
「つるし飾り」は、元々は「つるし雛」または「吊るし雛」と呼ばれておりましたが、おひな様をつるすというのは聞こえが悪い、つるしの漢字表記「吊るし」が縁起物の桃の節句には相応しくないという理由から「つるし飾り」と呼ばれるようになりました。
全国でも珍しいこの風習は、伊豆稲取の「雛のつるし飾り」の他に福岡県柳川市の「さげもん」、山形県酒田市の「傘福」が有名で、日本三大つるし飾りとして知られています。
上記以外の地域には、元々「つるし飾り」を飾る習慣はございませんが、おひな様の脇役として、可愛らしい色やデザインからお部屋のインテリアとして「つるし飾り」を飾る方が全国的に増えています。
また、ご自分で製作した手作りの「つるし飾り」をプレゼントする方も増えており、それに伴い、人形販売店での取り扱いや手作り教室なども少しずつ広まってきています。
個々の節句飾り
桃は、邪気を祓い不老長寿を与える果実といわれています。
柿は、「嘉来」ともいわれ、根が固いので堅固の象徴とされています。
鶴(折鶴)は、長寿を願うものです。
蝉は、泣く子は育つといわれ、「羽化登仙」といって、羽が生えて天に昇り仙人になる教えから不死のシンボルとされています。
蛸は、末広がりでおめでたい様子をあらわしています。
米俵は、五穀豊穣を願うものです。
茄子は、「物事を成す」成し遂げることからきています。
苺は、お母さんの乳房のような実をつけることから母の象徴とされています。
蝶は、さなぎから蝶へ、綺麗になっていく姿を願ってという由来です。
兎は、兎の赤い目は病気を治すといわれています。
唐辛子は、魔除け・虫除けに使われています。
みかんは、不老長寿の果物として伝えられた「橘」がみかんとなりました。
ねずみは、大黒様の使いで金運・働き者・子孫繫栄の象徴です。
松竹梅は、「歳寒の三友」寒さに耐え人生に益し、めでたき、賞すべき意味を持つとされています。
はまぐりは、堅い一対で、相性の良い人とめぐり会えますようにとの願いがこめられています。
おくるみ人形は、産まれたばかりのかわいい赤ちゃんの姿をあらわしています。
花は、花のように娘や孫が可愛く育つようにとの願いがこめられています。
三角布団は、香袋、屠蘇袋、薬袋と昔は全て三角の袋でした。お香は貴重品で気を鎮める香は薬代わりでもありました。その事から病気に無縁な様にとの願いがこめられています。
でんでん太鼓は、太鼓はおめでたいもので幸多きことが増えますようにという意味がこめられています。
草履は、足が丈夫になるようにという意味がこめられています。
羽子板は、厄を飛ばすとの言い伝えがあり、厄を跳ね飛ばしてしまう様にとの願いがこめられています。
鯛は、稲取名産の縁起物でおめでたには欠かせません。赤い色は魔よけの意味もあります。
扇子は、小正月の縁起物のひとつです。
鞠は、昔の子どもの遊び道具で、美しく可愛らしい娘になるようにとの願いをこめています。
うぐいすは、梅の木によく来ることから相性が良い、適正の意味があります。
端午の節句飾り
兜は、武将のように強く、たくましくという意味がこめられています。
菖蒲は、邪気を祓う魔除けの力、薬草の働きがあります。
弓矢は、破魔矢のことで災いをはらい元気にすくすく育ちますようにとの願いがこめられています。
春駒は、昔の子どもの玩具で元気に遊べと願う気持ちがこめられています。
桃太郎は強く優しく正義の味方、金太郎は気は優しくて力持ち、元気な男の子の象徴の意味がこめられています。
ちまきと柏餅は、たくましく育つようにと端午の節句に食べるもので、ちまきは武士が戦のときに保存食としていた、柏餅は柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないので縁起が良いとされています。
犬張子は、子どもを守る犬の姿です。
俵ねずみは、大黒様の使いで金運・働き者・子孫繫栄の象徴で俵は五穀豊穣を意味します。
ちりめん馬は、元気で健やかに育ち夢をかなえられるようにとの意味があります。
鯉のぼりは、鯉は川を登り龍になったとの伝えから、男子の立身出世を象徴しています。
桃、端午の節句共通飾り
這い人形は、「這えば立て、立てば歩けよ」の親心からになります。
さるは、災いが「さる」ようにとの意味があります。
宝袋は、恵みがありますように、心が豊かでありますようにとの願いがあります。
海老は、「海の翁」と呼ばれ不老長寿の象徴です。
金魚は、幸運・金運を呼ぶ魚とよばれています。
はとは、幸せと平和の象徴です。
三番叟は、五穀豊穣を願いまたお祝いの時に舞われる舞のことです。
ひよこは、かわいらしい、ひな(ひなの赤ちゃん)のことです。
五節句と日本文化
日本には、豊かな四季の中で育まれた多くの「五節句」があります。
この節句は、もともと中国から奈良時代に伝えられた風習でした。
それを稲作を中心とした日本人の生活のリズムにうまく適合させたことから、五節句は日本の季節行事として深く根を降ろし、現代に至っています。
・人日(じんじつ)の節句 1月7日
・上巳(じょうし)の節句 3月3日
・端午の節句 5月5日
・七夕(しちせき)の節句 7月7日
・重陽(ちょうよう)の節句 9月9日
おわりに
日本の五節句、ひな人形、五月人形、こいのぼり、つるし飾り、日本の伝統文化を彩るものは数多くあります。
中でも、お誕生祝い、四季を彩る風物詩のお人形、道具の豊富さには目を見張るものがあります。
大切に後世まで譲り残したいと考えます。
ぜひご家庭のお人形、お道具をひも解いて、はたきをかけてご覧下さい。
そのままお飾りにご覧下さって、リメイク・リサイズをお考えになられた方は、ご相談お受けします。
お気軽にお問い合わせください。