12月半ばに入り、リメイク・リサイズのご来店の方も日毎に多くなり、毎日スタッフ一同メジャーを持って同時に店内や倉庫を右往左往しています。
現在、来年の「春を彩る越前おおのひな祭り荒島の春風2022」の催事の準備に入っています。
大野市の春を彩る越前おおのひな祭りは、今年11回目を迎えますが新型コロナ感染症予防のため中止になりました。
来年は、今年4月にオープンしました道の駅荒島の郷で開催いたします。
毎日、その準備におわれています。
リメイク・リサイズの仕事の合間をぬって、スタッフ一同来年のひな祭り開催のために全力投球しています。
10回まで開催されていました平蔵の開催も考えましたが、なにぶん来年1月コロナ感染が完全に終息されているか等の不安材料もありますので、今年は駐車場が広く地理的にも内外の人に分かりやすい、道の駅で開催することになりました。
今現在お話しできる範囲でご説明します。
ぜひご覧下さって来年ご覧になって下さい。
ご来場お待ちしています。
春を彩る越前おおのひな祭り -荒島の春風 2022-
会期 令和4年1月15日(土)~3月6日(日)
会場 道の駅越前おおの荒島の郷 文化伝承室
入場料 大人100円 幼児(6才未満)無料
時間 10:00~16:00 期間中無休
主催 越前おおのひな祭り実行委員会
後援 福井県・福井県教育委員会・福井県観光連盟・大野市・大野市教育委員会・大野商工会議所・(一社)大野市観光協会・福井新聞社・FBC福井放送・福井テレビ・日本人形協会・人形の吉德
共催 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋㈱
アクセス JR下唯野駅下車、道の駅越前おおの荒島の郷まで 徒歩15分
北陸自動車道 福井ICから国道158号線で約45分
中部縦貫自動車道 大野ICから約15分
ひな人形の種類について
木目込人形について

一口にひな人形といっても大きく分けて「木目込(きめこみ)人形」と「衣裳着人形」の2種類があります。
「木目込人形」のボディの中は桐の粉をのりで固めたものです。
その表面に溝を彫り、金襴などの人形用の布をヘラできめこんで作ります。
つまりボディの形状は作者の思い描く理想の形にすることが可能であることから、独創性・芸術性を作品に表現することができます。
人間の形からはかけ離れていますが、絵画や彫刻を鑑賞する感覚でご覧下さい。
その内面から湧き上がるような味わいは、深く心癒すものがあります。

衣裳着人形について

「衣裳着人形」は「木目込人形」とは異なり、写実性を追求します。
人の表情・人の体形・人のしぐさに近いものが良しとされます。
これらの作品は一般の衣裳着ひな人形とは異なり、こだわった作りになっています。

・本物志向とは
一般的に「本物志向」という言葉は、「本物に忠実に」あるいは「本物に少しでも近づく」といった意味で使われていることが多いようです。
普通言われる「本物」とは昔(過去)に存在した優れた「物」を指します。
甲冑でいえば鎌倉時代の国宝鎧もそうですし、ひな人形でいえば各地の博物館に展示してある江戸期の作品などです。
これらはいずれも他に類をあまりみないたいへん貴重なものです。
しかしそれらに似せてそっくりに作ることができたとしても、それは単に模倣であり、それ以上の芸術性や創作性はありません。
言い換えれば「過去思考」です。
本当の意味での本物志向とは、昔の「本物」のすぐれた技術、造型は積極的に取り入れ、現代の最高水準の技術、素材を用い、作者の独創性、芸術性を充分に活かして製作されるものであり、後世から振り返った時に確かな存在感を持って迎えられるような作品造りを目指す事なのです。
数百年後の未来の博物館に展示されるようなもの、つまり「本物」になることを目指すことなのです。
いってみれば「未来志向」です。
お人形の「美しさ」とは本来「感じるもの」で、知識で説明できるものではありません。
しかし、作り手の確かな技術がなければ見る人に美しさを感じていただくことはできません。
「なんかいいなぁ、これ」とか「なぜだろう、すごく印象に残るなぁ」など、そういうふうに感じていただければと思います。
それは、確かな技術の裏打ちがあるからにほかならないからです。
本日は、ひな人形の2種類とお人形の美についてお話ししました。
今後も、いろんなお人形の資料を探して皆様にご紹介します。