令和2年歳末を迎え、一年の御礼を申し上げます。
コロナに始まりコロナに終わりましたが、無事(無事ではありませんが)年末を迎えられましたこと、お喜び申し上げます。
決してのどかで平穏な年ではありませんでしたが、考えさせられることが多々あり、反省することや今後改善、努力していかなければならないことがひしひしと身に染みて感じ入っています。
来年もよろしくお願い申し上げます。
日本では、新しい年を迎えるにあたって、お正月を迎え日本古来の伝統行事を引き継ぐ、いろんな催事、行事があります。
本日は、邪気をはね「羽根」除けるという意味合いをもつ羽子板についてお話しします。
初正月の飾りや、ひな祭りにも飾られます。
羽子板のいわれ
羽根突き用と飾り用
室町時代から女児の間で親しまれていた羽根突き遊び。本来、羽根突きに使う黒くて硬い玉は、「無患子(むくろじ)」という樹木の種で、「子どもが患わ無い」との意味を持っていました。飾り用の羽子板が現在のような華やかな様式に姿を変え始めたのは、江戸時代の後期に入ってから。板の上に、当時人気を集めていた歌舞伎役者の押し絵を貼り付けるようになったことが起源といわれています。
羽子板の絵柄
江戸時代には、歌舞伎の役者絵に加えて、女児の初節供を祝う羽子板として、愛らしい女の子を主人公にした絵柄も次々に登場しました。日本舞踊の演目を題材にしたものが多く、「藤娘」や「道成寺」、「汐汲」はその代表です。藤娘には、良縁に恵まれるように、道成寺には波乱万丈を乗り越え幸せをつかむように、汐汲には幸せを「汲みとる」ようにという願いが込められています。
お正月に、またおひな祭りにも
羽子板は、女児がお誕生して初めてのお正月(初正月)に、女児の健やかで幸せなご成長を願うものです。年ごとの無病息災を祈る「正月飾り」としても毎年お飾りください。また、ひな祭りには、ひな人形の脇飾りとしてご一緒にお出しください。正月飾りとしては、12月下旬に飾り、年が明けた1月15日頃にしまいます。地方によっては、通年床の間に飾られる所もあります。
春のあそび
裾の乱れるのもいとわず、のびのびと羽根つきを楽しむ江戸の女性たち。それはその当時、天下晴れて女性に許された、ほとんど唯一のスポーツであっただろうと思われます。小町娘たちの羽根をつく姿に、日本橋の大通りに人垣が出来たというエピソードがあります。同時にその姿は、浮世絵師にとってよいテーマでもあり、多くの浮世絵が後世に残っています。
「こども遊」
題名の「やり羽子」(遣り羽子)は二人以上でつく追羽根のことでした。一人でつくのは、揚げ羽子といいました。
おわりに
これからの皆様のご健康とご多幸を祈り上げます。
来年もご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。