人形の行事について

日本の文化、ひなまつりについて

 9月に入りめっきり朝晩冷えますが、寒暖の差にめげることなく健やかにお過ごし下さい。

 お盆を過ぎると、私のおひな人形はどうなりましたかといったお問い合わせやご質問も多くなってきました。

 やはり気候が暑いとなかなかひな人形まで注意がまわらなくなりますし、今年は特にコロナ感染、オリンピック等でお忙しい日々が続いたのかと思われます。

 リメイク・リサイズでお問い合わせ、ご質問等がありましたら、メール下さいますとゆっくりお返事できるかなと思います。

 よろしくお願いします。

 

 さて本日は、日本の文化であるひなまつりについて述べます。

 常日頃、図書館や本屋さん、古本市等でひな人形や五月人形の資料を探します。

 県外にでもなかなか見つからなくて、コロナが終息したらこれからは泊まりで全国の地方の図書館に行って資料を探そうかなと思っています。

 なかなかいつのことになるやらと思うこともあります。

 本日はひなまつりについて、時系列に分かりやすく書かれている資料を見つけましたのでそれを述べます。

 一般の方でもご理解できるように、時代ごとにひな人形をいろんな角度からみて説明されていて分かりやすいかと思います。

 

日本の文化、ひなまつり

 医療の発達により乳幼児の死亡率は急激し、子どもの健やかな成長を美しい雛に託して祝うことも形骸化してしまいました。娯楽も多様化し、節句行事の賑わいに昔の面影はありません。伝統行事の多くが本来の役割を終え、その意味が忘れられようとしている今日、大人が子どもたちに注いできた祈りや願いが、ひな人形の形となり多種多様に発展した事実を確認したいと思います。そしてその意味と役割を微妙に変化させながら、現在まで連綿と受け継がれています。

 平安時代「ひひな」遊びは、季節に関係のない貴族の女児の人形遊びでした。雛遊びの空間には道具類をはじめ贅をつくすものもありましたが、人の形への恐れからか、「ひひな」そのものは手づくりの素朴なもので、それを観賞用のものにまで発展させる努力も、当時の人々はしなかったようです。

 室町時代に入り、公家生活の荒廃が「ひひな」遊びを退化させ、祓いの人形が発達する中で、厄災の身代わりなどの信仰的な要素と愛玩・鑑賞的要素をあわせもつ「ひな」人形が誕生します。少なくとも16世紀の中頃から終わりには、雛遊びは3月3日に固定され、定期的な遊びになりはじめます。それが文献上確認できるのは、天正19年(1591)のことでした。

 ただしあくまでも京都の貴族社会では、3月の節句は「上巳の節句」であり、もともと雛のためにおこなうのではなく、この行事を俗習として軽く見る傾向さえありました。しかし江戸幕府は、五節句を公式儀礼の日と定め、上巳の節句をその1つとして位置づけます。その中で、公家の世界では非公式の行事であった雛遊びに重きがおかれたのでしょう。「年中行事雛祭り(遊び)」は、近世の武家社会が創り出した節句行事でした。やがて庶民の生活にも浸透し、さまざまなひな人形が現れます。

 17世紀後半頃に、民間では「雛遊び」が上巳の節句の年中行事となりはじめ、18世紀頃を境に、雛道具を中心にした「雛遊び」から、ひな人形を飾り楽しむことを目的とした人形祭りの要素を強めます。18世紀中頃には、「雛祭り」という言葉が定着し、いつしか女子の誕生を祝う行事として、江戸の人々の生活の中に浸透しました。そしてこのころになると、公家と武家の習俗が交り合い、京と江戸で独自の雛文化が形を整え、それぞれの階層を中心に育まれた次郎左衛門雛・有識雛・古今雛等の人形が完成しました。

 太平の世が続く江戸時代、人々の遊び心は、玩具(手遊)である人形に素朴な信仰心(病気や災いから守るヒトガタ)を融合させ、雛祭りを誕生させました。子どもの健やかな成長への「願いと祈り」を礎として、「遊び心」や「美意識」、時には「権力への反発心」などが複雑に絡まりあって、近世に形成されたものが日本の雛祭りであり、ひな人形です。

 ひな段の上の人形に菓子や季節の食物を供え、雛祭りに興じても、やはりひな人形には、みだりに持ち遊んではいけない神々しさがあります。おそらく人形のなかには祓いのヒトガタ・カタシロに込められた祈りや願いが密かに隠れているからでしょう。そこには世界でもまれな人形祭り、雛祭りを生み出した日本人の心性があらわれています。

 玩具であり、信仰の対象物であり、またそのどちらでもない人形を観賞用のものにまで昇華させ、さらに芸術上の地位まで与えてしまう、世界でもまれな人形文化を形成する日本人の心性が、ひな人形には凝縮されています。そこから物質的な豊かさの一方で、現代人が見失ってしまった、言葉にできない、そして目にも見えない、大切な何かを、発見することができるのではないでしょうか。

 

おわりに

 この資料を書かれた方は、人形には詳しく専門的な知識もお持ちかと思います。

 それでも、資料内容には一貫して人形に対する愛がかかれていて、人形を愛でる心がおありだからこのようにかけるのかなと感心しました。

 ご覧下さって、感想、お問い合わせはお受けします。

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