令和2年1月にはじまった新型コロナウイルスにかかられた方は日ごとに増加しています。
かかられた方にお見舞い申し上げます。
かかられた方の一日も早いご回復を祈念いたします。
毎日患者さんが増加して福井県も現在20名をこえました。
全国の皆様方のご健康を祈り上げます。
Contents
五月人形について
今回は四月に入り五月人形についてご説明します。
1.端午の節句とは?
男の赤ちゃんが初めて迎える五月五日のお節句を、初節句といいます。現在では子どもの日となっていますが、本来は端午(たんご)の節句といいました。端午とは五月初めの午(うま)の日のことです。端午は、奇数の重なることをおめでたいとする考え方から、やがて五月五日に定着しました。
2.なぜ五月人形を飾るのでしょうか?
はじめ天の神様を招くため戸外に立てた武具やのぼり旗は、江戸中期以降は内飾りにも作られ、また、兜の飾りに取り付けられていた人形がやがて独立して、さまざまな五月人形になりました。ことに武家社会では端午を象徴する菖蒲の音が「尚武」に通じることから、この日には後継ぎの将来を祝う大切な祝日でした。この「尚武」を現代的に解釈するなら、男の子が多くの困難に打ち勝ってたくましく成長することと考えてよいでしょう。身を守るための鎧兜や、あるいは五月人形を飾る習わしの中には、わが子の健全な発育を祈る両親や家族たちの、真剣でしかもあたたかな祈りが込められているのです。
3.なぜ菖蒲を飾るのでしょうか?
菖蒲の葉の強い香りには邪気を祓う力があると信じられ、その音が尚武に通じることとともに、昔から端午に欠かせない植物とされてきました。なお、菖蒲の葉をお風呂に入れる菖蒲湯は、体の穢れを除き健康によいとされ、現在でも行われています。
4.どんな人形をかざったらよいでしょうか?
飾り方は大きく分けて二通り、外飾り(鯉のぼりや武者絵のぼり)と、内飾り(鎧、兜飾り、または子ども大将飾り)とがあります。内飾りはこれらを中心にして、いろいろな道具や人形を飾り添えます。本来は、出世を願う鯉のぼりと、成長を祈る内飾りの両方を飾るのが望ましいかたちですが、地方によりどちらをメインにするかは若干異なります。土地の風習を尊重しながら、その中でそれぞれのご家庭にふさわしい飾り方を工夫してよいのではないでしょうか。
5.五月人形はだれが買うのでしょうか?
一般的には、母方の実家から送られる例が多いほうですが、今日では、可愛いお子さんのために、両家で費用を折半することも多くなりました。また、鯉のぼりは母方、内飾りは父方で用意することもあるようです。いずれにせよ、双方でよく話し合って決めることが大切でしょう。
6.五月人形はいつからいつまで飾るのでしょうか?
春分の日過ぎ、遅くとも四月中旬頃までには飾って、当日を楽しみに待ちましょう。大切なのは毎年飾ることです。年一回のお節句です。毎年飾ることで、わが子に対する家族の祈りを新たにし、また子どもとの対話を深めることが出来るでしょう。
なお、お節句は季節の行事ですから、それが過ぎたらしまうのはなるべく早めに、五月中頃までのお天気のよい日を選んでしまいましょう。鯉のぼりも同様です。
7.どのようにお祝いしたらよいのでしょうか?
五月五日当日、またはその前夜(宵節句)に、両家の祖父母、親戚、親しい友人などをお招きします。また、お返しは子どもの名前で内祝いとして贈ります。これには古くからちまき、または柏餅がよく使われます。お礼の手紙に赤ちゃんのスナップ写真を添えるのもよいでしょう。ただし、お祝いの席にお招きした方には、特にお返しの必要はないでしょう。
8.次男、三男が生まれたらどうすればいいでしょうか?
お節句は、その子が無事に成長するようにとのお祝いですから、基本的には、五月飾りもそれぞれに用意したいものです。しかし、もしそれが出来ない場合も、なにかその子自身のための五月人形などを買い求め、その健やかな成長を祈ってあげましょう。
なお、何かの事情で人形を保存できなくなったときは、全国各地の社寺で行われる人形供養(人形感謝祭)に持参し、若干の供養料を添えて納めるのがよいでしょう。
五月人形の種類
かつての五月人形は、男子出世の御祝品として大きく見事で豪華な飾りの五月人形が主流でした。
最近は、住宅事情の影響もあって、いかにかさばらないか、スペースをとらないか、小さくても鑑賞にたえうる五月人形が、どちらかといえば主流になってきました。
もちろん、所によってはご家庭によってはスペースに余裕もあり、男児が七五三の御祝に着用できるような鎧、兜を飾られる方もいらっしゃいます。
昨今の流れで、親子様、祖父様の五月人形をご使用になられて、コンパクトな形やケースに利用される方もいらっしゃいます。
もちろんそのお家の祖父様、お父さま、お孫様の三代の五月人形を座敷やホールに3つ~4つ飾られる方もいらっしゃいます。
さらにその横に御祝として、五月人形の前や横にケース入り人形を飾られる方もいらっしゃいます。
馬乗りや金太郎、桃太郎や鍾馗さんを飾られる方もいらっしゃいます。
そう申しますと、五月人形もそんなに種類があるのとご質問をお受けします。
五月人形の種類で大きいものは、鎧、兜、大将飾り、神武天皇、鍾馗(しょうき)があります。
やはり主流は鎧、兜、大将かなと思います。
神武天皇、鍾馗
関東ではよく飾られますが、中部地方や関西地方及び九州、四国地方では飾る風習がないともいわれています。
飾り馬、虎
神武天皇や鍾馗、武者絵のぼり以上に細かな地域差があります。
飾る地域差の他に呼び方もまた、飾り馬、張り子の虎などと地域によって変わります。
今回、五月人形の飾り方についてご説明します。
ご質問等がございましたら、メール、お電話、ファックス等なんなりとおっしゃって下さい。
その時に分からなければ、後日調べましてあらためてご説明します。
鎧の飾り方
①櫃(ひつ)の前面に佩楯(はいたて)をたらします。そのとき、佩楯の上部を櫃の中に入れ、上からふたをして押さえます。櫃の上に鎧をのせ、左右の腕の曲がり具合などに注意して形を整えます。このとき鎧の前後を間違えないようにしましょう。
②面頬(めんぽう)を芯木の上部にかけてつるします。このとき、面頬の位置が鎧の上にちょうどよくおさまるように、ひもの長さを調節します。
③毛履(けぐつ)に臑当(すねあて)を差込み、櫃の前に並べます。左右を間違えないようにしましょう。
④兜に鍬形(くわがた)、竜や獅子などの前立(まえたて)を差込み、芯木の上にかぶせます。鍬形の左右を間違えないようにしましょう。(兜によっては、前立のないものもあります。)
⑤最後に左右同形になるように、全体の形を整えます。
兜の飾り方
①櫃の上、中央に芯木を立てます。
②芯木の上に、袱紗(ふくさ)を一方の角が前にたれるようにかぶせます。
③兜に、鍬形、前立を差込み、袱紗をかぶせた芯木の上にのせます。鍬形の左右を間違えないようにしましょう。兜によっては前立てのないものもあります。
④最後に、左や右にかたむいたりしないように全体の形を整えます。
鍬型(くわがた)の左右は、間違えやすいものです。鍬型には、いろいろな種類がありますが中心がまるくなるようなイメージで差し込んで下さい。
鎧飾りのイメージ写真
・兜飾りのイメージ写真