リメイク・リサイズの準備
まだ梅雨が明けないので、湿気が多くて鬱陶しい日が続き、そんな日はお人形に湿気は良くないのでお人形のリメイク・リサイズは一休みして、道具や台や屏風のリメイク・リサイズの仕事をしています。
屏風など表装を拝見して、やぶれが無いか、屏風の角の四隅が欠けていないか、金具が取れていないか確認します。
屏風はリメイク・リサイズの時に、この機会に新調しますとおっしゃる方もいらっしゃいます。
やまだが拝見してなんら問題が無ければ、きれいですよと申しますと、送ってみえた方はじゃあこの屏風を使用しますとおっしゃいます。
箱はシミが出ていますとお聞きして、箱だけ新調とおっしゃる方と、今までなんともなかったからこのまま使いますとおっしゃる方もいらっしゃいます。
表面の金屛風の小さなやぶれは、桜型のシールなど貼られたりとおすすめすると、やってみますとおっしゃる方と、このやぶれが数十年気になっていたから、この際屏風を新しくとおっしゃる方もいらっしゃいます。
「リメイク・リサイズのカタログ、パンフレット等は無いですか」とご質問をお受けします。
最初は修理内容に応じて、マニュアル本等のようなものを作成しようかと思いました。
でも、毎日リメイク・リサイズの仕事をしていますと、正直申しまして、一つとして同じようなリメイク・リサイズはありません。
やはり、丁寧に一つ一つ各々、個々に応じてお客様お一人お一人に画像をお送りしてご説明申し上げるのが納得されるかなと思います。
ご自分で御納得されると、次の仕事がスムーズに入ります。
お人形の修理
私共数人でお人形のお顔がきれいねと話し合っても、お客様の修理内容をみると、お姫様のお顔のほほのところのほおの片側が、紅の色がさめてきたとおっしゃいます。
私共では元のお人形の原型を知らないので、「分かりました、ほおに少し色をさしてみます」と申しまして、時間をかけて色をさします。
画像をお送りしますと、「これで以前のようになった!ありがとうございます!!」とお喜びになられます。
お人形等は、日差しの強い所や寒暖の差の激しい所にはあまり置かれませんので、めったにお顔のいたみはありませんが、やはり数十年になると損傷が出てくるのかなと思います。
お顔がこのようなので、頭、髪の毛、かんざし等は、もっときめ細かく注意してご覧になる方もいらっしゃいます。
髪の毛のみだれ等は、接着でおさえることもありますが、かなり日数がたちますと、接着ができないとときつけして様子をみます。
様子をみながら、髪の流れに沿って髪を落ち着かせます。
上手に落ち着いたと思っても、1週間くらいたつと元通りになってしまうこともあり、またそれから他の方法を考えることもあります。
ペット(猫)による〇〇
数十年前は、ねずみがひな人形のお顔をかじったとか、衣装がばらけたとかのご相談がありました。
蔵に置かれていたからだと思います。
最近は、猫の被害(?)が多いです。
お持ちになって、どうしてここまでお人形が解体されたのですかと申しますと、飾っていたひな人形を猫がおもちゃにしてこうなったとおっしゃいます。私が見ていれば注意したのですが、こうなってしまってとおっしゃいます。
ケースに入っていなくて床の間に飾ってあるときれいだから、猫がお人形に傷をつけます。
猫の被害は道具は多いのですが、人形もたまにあってびっくりすることも多いです。
猫のしつけが行き届かなくてと謝られる方や、家人のいない頃を見計らって、ひな段に近づいてはいたずらするから困るとおっしゃる方もいらっしゃいます。
昨今の事情として、ひな人形を飾るスペースや収納場所の確保だけでなくて、ペットの被害もあるのかなと感心(?)しています。
お家の方にとってひな人形も大切ですが、猫も大切ですので難しいなと思います。
雛人形もこうだけど、お家の中の家具も傷だらけとおっしゃる方もいらっしゃいます。それでもかわいくてねとおっしゃると、もっともなことだと思います。
その点、犬はあまりありません。
よって、7段15人をリメイク・リサイズされる方は、今度は猫のいたずらから逃れるためにケースが絶対条件だとおっしゃる方もいらっしゃいます。
もしくは、7段を収納箱、2段、3段にして、猫の手の届かない所に設置しますとおっしゃいます。
やまだは、できるだけご要望に沿うようにお答えします。
先日は、今まででもひな人形のケースでしたが、そのケースをひな人形5人にして小さくとおっしゃいます。
猫もいますが、猫は人形は大切と分かっていてケースは一切触りませんが、ケースの箱がぼろぼろになるそうです(お客様がそうおっしゃいました)。
ケースが小さくなれば箱も小さくなるので、クローゼットの上の方にあげるとおっしゃっていました。
ご家庭の事情で、いろんなお悩みがありますので大変だなと思います。
でも思いますのに、お人形や猫を大切に家庭に大切におかれる方は、ご家族の皆様が心がお優しいのだとやまだでいつも申しております。
そんなご家族のお人形や猫は大切にされていて幸せだなと思います。
お人形、猫と比較もおかしいですが、どちらもほっこりしたお気持ちになって心にゆとりがあって癒しの生まれる愛玩物だなと思います。
本日はお人形とペットのお話しを申しました。