前回のブログをご覧になった方がご自分のひな人形をじっくり眺めて、殿、姫の衣裳の模様がよく分かりましたとのメールを下さいました。
※前回の記事「ひな人形の衣裳の文様について代表的6つをご紹介」は下記リンクをご覧下さい。
ご自分の着物の模様等は呉服屋さんや本等で調べて研究されますが、ひな人形に関しては、7段15人の人形だとなかなか判明しませんが、先日のブログで分かりましたとおっしゃっていました。
今回は、模様についてもう少し詳しくお話しします。
文様の種類
日本の文様は、奈良時代から長年の時代を経て写し取られ、現代へと受け継がれています。
文様は現代の文様もありますが、その多くは長い年月に渡り日本人の感性や美意識によって生まれ、継がれてきました。
数多い文様の中から、この模様はひな人形の衣裳によく使用されていると思われるものを、あげてみます。
その前に、文様の種類についてご説明します。
自然文様
よく見かけるのは、流水や波雲取り、雪輪で、天然の世界をモチーフにして図案化したものです。
↓流水
世界でも模様を自然の中から取り入れていますが、日本では優雅に文様化を取り入れ、着物や衣裳に古くから取り入れています。
日月星も文様としていますが、雲、霞、雪、雨も図案化しています。
「雲取り」は着物やひな人形の文様に応用されています。
↓雲取り
雲取り文様はまわりの文様を生かし、変化と格調を醸し出します。
「流水」は、小川のような穏やかな水もあれば、「岩に波」のような力強い衣裳もあります。
殿の衣裳等にもよく使用されています。
古典文様の代表である「青海波」、「観世水」等は殿、姫の衣裳にさらりと描かれていて、古典的なひな人形のお顔を引き立てていると思います。
植物文様
日本では、祝儀の文様として松竹梅を用います。
樹木の花では、松桜、椿、藤、桐などが用いられます。
↓松
四季の花を組み合わせて使うことも多い「四君子」(しくんし)の菊、竹、梅、蘭があります。
・鳥文様
日本ではめでたい鳥が好まれています。
おしどり、孔雀などがあります。
↓おしどり
昆虫文様
蝶がよくデザインされています。
↓蝶
蝶と鳥の文様は、正倉院御物の中にあります。
・動物文様
うさぎ、しし等があります。
器物文様
扇、色紙、短冊、楽器、御所車等は、着物や帯の文様よして多く使われています。
↓扇
文様のお話しはまだまだ続きますが、後日申し上げます。
最後に
本題のリメイク・リサイズは、通年お受けしていますので、いつでもご相談下さい。
11月に入って多いお問い合わせは、「来年のひな人形に間に合いますか」とおっしゃいます。
お人形の修理、お顔のメーキャップをすすめて、およそ年内には間に合います。
お問い合わせ下されば、お見積りと日数はお答えしますので、お気軽におっしゃって下さい。
リメイク・リサイズにあたって、お見積りも最も大切な条件の一つだと考えます。
最初にご予算をおっしゃって下さって、お聞きしてからご予算に沿うようにして仕事に入ることもあります。
何事も予算ありきですから、一つ一つご説明してこれくらいになりますと申し上げて、仕事に入ります。
ご遠方でご来店がご無理な方は、郵送で送ってみえて何度か画像のやり取りをすすめ、リメイク・リサイズのお話しを進めていきます。
お見積りは無料ですので、お問い合わせ下さい。
それでは、次回は日本の文様のもう少し詳しいお話しを申し上げます。