ひな人形について

ひな人形のしまい方について(その2)

リメイクお休みいただきまして、今までにお預かりしていますお人形の完成に追われています。

最近特に思いますのは、とても愛らしい立派はお人形をお預かりして、スムーズにリメイク進む方と、まずお人形の修復に早くて1~2ヶ月、半年以上かかっても進まないこともあります。

どうしてこんなに手間がかかるのかしらと思います。

納得のいくまでお直しをされると、このようになります。

多くお預かりしてめったにはないですけれど、ご家庭の事情で水害や火災、地震等の天災の被害を受けられた方には、心よりお悔やみ申し上げます。

当時は生活が主導であって、お人形までと思われた方が2月~3月の節句にお人形をだされて、びっくりされる方も多いです。

他にお人形の被害は、防虫剤の入れすぎや、納めた時にお顔にけが(よごれ)があったまましまわれて、被害が拡大して1年、数年たったら広がっていたことがあります。

それで、本日はひな人形のしまい方についてのべます。

ご覧になってご質問等がありましたら、メールでお受けします。

よろしくお願いします。

 

ひな人形のしまい方

なにぶん2~3年飾って数十年しまったままの方や、毎年飾ってはたきかけてしまって丁寧に納められた方とそれぞれに差異はありますが、なんらいずれもいたみもよごれも無い方もいらっしゃいます。

 こうしてしまったらまずお人形、道具は無事ですよという決まりもないため、お人形にどうしてこうなったのと聞いても答えが無いし、なんとかスタッフで考えて、多くの人形屋さんに聞いていろんな考えを出し合って、修正します。

今年修正したから数十年安泰かと思うとそうでもないし、ハラハラドキドキです。

いろんなしまい方の資料をのべますので、ゆっくりご覧下さい。

よろしくお願いします。

 

おひなさまはいつしまう?

 一般的には3月3日にしまうとされていますが、天気が良く、空気が乾いている日におしまい下さい。

 天気の悪い日は、空気が湿気を含んでおりカビの原因になります。

早くしまわないと婚期が遅れるといい伝えられていますが、おひなさまを後ろ向きに飾っておけば気にすることはありません。

こんな場所にはしまわない?

湿気が多い場所(カビの原因になります)、直射日光があたる場所、室内温度の高低の激しい場所、ほこりの多い場所は避けた方がよろしいです。

片付けに必要な道具は?

毛ばたき・・・ほこりを払うときに使います。

サクラ紙(ティッシュペーパー)・・・お人形の顔をつつみます。

乾いた布・・・塗の部分の乾ふきに使います。

うす紙・・・おひなさまが動かないよう、隙間に柔らかく丸めて詰めます。

防虫剤・・・お人形、ぼんぼり、桜橘に入れます。

おひなさまをしまう順は?

御道具揃、人形、花、ぼんぼり、屏風、段の順に片付けます。

お道具のしまい方

ホコリを毛ばたきでよく払ってからおしまい下さい。

※ナフタリン等は入れないで下さい。変色するおそれがあります。

※商品によってしまい方が異なる場合があります。

親王台、一人台のしまい方

ホコリを毛ばたきでよく払い、黒塗台はかるく乾ふきしてからおしまい下さい。

畳台2枚を合わせ、その上から黒塗台を合わせておしまい下さい。

※ナフタリン等は入れないで下さい。

※商品によってしまい方が異なる場合があります。

お人形のしまい方

お人形に取り付けてある小道具をはずし、ホコリを払ってから小道具箱におしまい下さい。

おひなさまについたホコリを毛ばたきでよく払い、顔はティッシュペーパー等柔らかい紙でかるくつつんでからおしまい下さい。

※お人形の顔はきれいな毛ばたきで払って下さい。

桜橘のしまい方

特にホコリがつきやすいのでよく払って下さい。

箱の横面に付いているゴムで井垣を固定しておしまい下さい。

「ぼんぼりのしまい方」

ホコリをよく払って下さい。

ぼんぼりから電球をはずして箱におしまい下さい。

※商品によってしまい方が異なる場合があります。

屏風のしまい方

六曲屏風

ホコリをよく払って下さい。

種類によっては横に倒してしまう品もあります。

三つ折屏風

塗屏風の場合はかるく乾ふきをして下さい。

合わせ目には紙をはさんで下さい。

もうせんのしまい方

もうせんを段からはずし、室外でホコリをよく払って下さい。

もうせんはかるくたたんで下さい。

たたんだもうせんを、和紙(新聞紙)等でつつみこんでおしまい下さい。

止めピンは1つにしておしまい下さい。

※直射日光、ホコリがかかると変色の原因になります。

段のしまい方

段の分解は、説明書に従って行って下さい。

黒塗木製段の場合

収納するときは、板と板の合間に柔らかい和紙(新聞紙)などではさんで下さい。

 

ひな人形をお持ちの方には、お買い上げの際には人形の中に飾り方、しまい方の説明書が入っています。

数十年もたつとなくされた方もいらっしゃいますので、お申し込み下されば説明書を実費でお送りします。

よろしくお願いします。

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