ひな人形について

ひな人形のお人形について

暑い日が続きますが、三月・五月と終わりましてもう落ち着いたでしょうと、リメイクのお問い合わせが多くなってきました。

ずうっと待っていましたと送って下さる方や、夏になる前にご来店とおっしゃる方といらっしゃいます。

最初にお問い合わせでお見積りやどのようにリメイクなさるか、リサイズなさるかお聞きしてからお答えします。

 お見積りの価格も大切ですが、なにぶんお人形をどうなさるか、15人を何人になさるか、ケース、収納箱になさるかによって、お見積りの価格は違います。

 お人形の大きさで違ってきます。

それにしても、お人形、お道具の名称を今一度お知らせします。

お問い合わせの時、とても大切です。

よろしくお願いします。

 

ひな遊びからひな祭りへ、女性にとって何より楽しい行事

季節も心もうきうき、ひな遊びは盛大なお祭りに

 室町時代には、「上巳の節句」は3月3日に行われるようになり、「立雛」だけでなく、今の形に通じる「座雛」が現れます。

 そして桃山時代には豪華なひな祭りが開かれ、江戸時代の泰平の世になると、ひな人形を飾る女性のお祭りとして一般庶民にも広がっていきました。

当時の旧暦3月3日は現在の4月上旬にあたるので、よもぎは芽吹き、桃は満開、蛤もおいしい季節。

日頃働きづめの女性にとっては、何より楽しみな行事だったのです。

 

・江戸時代初期に豪華で立派なおひなさまが登場

江戸の市中では人形店が数ヶ所で賑わいはじめ、人形だけでなく、飾る道具の種類も豊富な現在のひな飾りの原形ができました。

 その豪華さに、幕府から贅沢を戒めるお触れが出たほどです。

明治時代になり、節句行事が廃止されても、千年かけて根付いた行事は消えることはありませんでした。

 

ひな飾りキャラクター辞典

「理想の生活様式は宮中にある」と、その宴を模して飾られたひな人形。

 むかしは、飾りながら、一つひとつの道具や人形の意味を子どもに説明し、男女の役割や社会の仕組みを教える良い機会でした。

ひな飾りに登場する15人の個性豊かな登場人物たち。

一人ひとりに意味を持たせることで、老若男女(人間社会)、喜怒哀楽(人間の感情)を表現しています。

・最上段:お内裏さま

「内裏」とは京都の御所のこと。

お内裏さまは男雛と女雛の一対になっています。

公家の宴を基本に作られた京製の装束であり、お内裏さまとお雛さまと呼びます。

これに対し、関東式(関東型標準飾り)の場合は殿、姫と呼び、京製の公家装束ほどの決まり事にとらわれず自由な作り。

京都では、男雛は左、つまり向かって右ですが、関東では反対になっています。

 現在では関東式のものがほとんどです。

・2段目:三人官女

平安時代(宮中文化)に作られたこの女性たちは、ただのお付きではなく、詩を詠み、楽器を奏で、様々な行事の手配もしたという当時のキャリアウーマン。

 座り官女は眉なしで既婚者、立ち官女は未婚者を表現しています。

 

・3段目:五人囃子

能楽の囃子を奏でる武家装束の素襖を着た、元服前の子どもたち。

 才能を認められると、元服後に宮中に取り立てられるということもあったようです。

15人の人形の中で動作のあるのは五人囃子だけであり、江戸時代は殿姫の前で動いても、子どもだけはその無礼を許されたからだといわれています。

江戸時代(武家文)から加えられた形で、それ以前は五楽人、七楽人でした。

 

・4段目:左大臣・右大臣(随身または随臣)

宮中の近衛兵である随身は京製では、向かって右側の老人を左大臣、左の若者を右大臣と呼びます。

 左が上座であるため目上である老人は向かって右に飾ります。

関東式では随身の老人と若者という呼び方をします。

 

・5段目:仕丁(侍長)

京製または京式の場合はほうき、ちりとり、熊手の庭仕事を担当する人形ですが、関東式では呼び名も「侍長」と変わり、持ち道具も台笠、沓台、立傘と武家の道具に変わります。

また、表情のあるのはこの人形たちだけで、殿姫からいちばん遠いところで泣・笑・怒の感情を表現しています。

 

本日は、ひな人形のお人形につてお話ししました。

お問い合わせ等ございましたら、なんなりとお願いします。

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