ひな人形について

なるほど納得したお道具の説明について

めっきり寒くなりましたが、暖かくしてお過ごし下さい。

 

本日は、先日送られてきました7段15人の中に見事な道具がありまして、そのお道具箱に入っていましたお道具の説明書をご覧にになって下さい。

これだけ丁寧に記載されていますと、ぜひご覧下さってご自分の道具などご鑑賞下さい。

 お人形もさることながら、お道具に感心しました。

 

由来

 静岡において雛具が製造されるようになったのは、元和二年(1616)の久能山東照宮、寛永十一年(1634)の静岡浅間神社の造営が発端になっています。

 すなわち、造営にあたって全国各地から大宮大工、金工、漆工、指物師等の名工が静岡の地に集められ、造営が終わってからもそのまま定住するものがあり、これら名工の金工、漆工指物師としての技術は漆器の製造に遺憾なく発揮されています。

 これらの優秀な技術は、やがてはひな祭りの風習が盛んになるに伴って雛具の製造へと発展していきました。

 雛道具類は、素材から製品まで静岡市を中心とした県内で生産しています。

 

指物師

 御所、篭師、箱物師(三つ揃・重箱)、小物師(鏡台・針箱等)、膳師(お膳・三宝・菱)のように品種別にその業務に携わっています。

 このように一揃いの道具を造るにも、七師から八師の職方の手を経て出来上がり、各指物師の連帯感が必要とされています。

 この生産体制は昔からの親方制度で、その得意とする物を選定し、なおかつ単品売りでありました(御所は御所、お篭がお篭)。

 この体制が今日手作りのものが多く呼びかけられるとき、生産効率を高める為の要因となっています。

 素材は現在ハリ(柈)かアガチス材等を使用しています。

 

塗師

 仕上がった木地の素材に下地(野地またはサーフェーサー)をして、また野地でヘラ付けをします。

 この上に水研ぎをしペーパーをかけます。

 そして中塗り(カシュー・ポリサイト)をします。

 再度ペーパーをかけ、最後に本塗りにはいります。

 つまり上塗り(カシュー)をし、塗ムロ(塗りあがった製品を埃をさけ、乾燥を待つ収納戸棚)に入れます。

 この上塗りの塗料を、いかに塗ハダをよく肉厚に塗るかがその塗師の技術です。

 

挽物師

 高坏、お椀、茶道具の小物等の丸い物を造るため、丸木木材をおの品種に合わせ切り落としていきます。

 その切り落としたものをロクロに取りつけ、はすまげ道具で木の皮を取りながら荒ら削りをします。

 荒ら削りをした製品を、ひらさか道具の各種(かんなの仕上げ)でその型を整え、その手の技でおのおのの製品を造りあげていくそのものは、その職人さんの個性と伝統に培われたものです。

 

金具師

 金具は道具揃の木地に合わせて寸法をとり、0.8m/m1m/mの真中板で唐草模様をたがね(鉄の形)にて細かく打ち模様をつけます。

 外形はたがねにて切り落とし、やすり加工をして折り曲げて仕上げをします。

 かぶせ製品はぎんろう、はんだ付けにて加工し、さらにやすり仕上げしてメッキ、錆止めをして完成します。

 

蒔絵師

 塗りあがった製品に一品一品(御所・篭・重箱等)にイボタ粉をふりかけ表面をなめらかにし、下絵を漆またはカシュー漆で書いていきます。

 その上に本書をしていきます。

 ムロ(製品収納戸棚)に入れ、いたみ(本蒔絵の表面の乾燥)を待ちます。

 表面の乾燥の心具合で消粉(赤金・青金)純消金、エルジーゴールド金(各色)等で金粉を表面にまきます。

 金の光沢がきれいに出ることが蒔絵師の技術であり、使命であります。

 したがって各種の材質を使い、金の色艶、絵の感覚(カラフルな色の調和)はその職人さんの個性、技術、手法によって価額評価されます。

 つまりこれが本金蒔絵です。

 

仕立師

 おのおの職方の手から手に渡ってきた製品を完成することです。

 絵柄に合わせて房(各色)を選定し製品に合った金具(模様・色)を選別し、おのおの製品を一品ずつ品種別に磨きあげながら、金具づけ糸で取りつけ、金襴等をつけ、付加価値の高い雛道具にすることが、その店の信用として買われています。

 

おわりに

 いかがでしょうか。

 道具一つ一つに職人さんのたゆまない努力、長く培われた日本の伝統産業の結集が見事なひな人形のお道具として完成されたのだと思います。

 何かご質問、お問い合わせ等がありましたら、なんなりとおっしゃって下さい。

 その時分からなければ、また調べましてご連絡します。

 よろしくお願いします。

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