ひな人形について

お人形の修理、修正のあれこれについて

 最近のお問い合わせは、来年の節句に間に合いますかといったご質問が多いです。

 なにぶん現在かなり混み合いまして、お人形の修理、道具の補修等は正直来年の節句にはどうかと思いますと、最初にお断り申し上げます。

 お客様もそれぞれいろんなお立場の方がいらして、今引っ越しするから、家をリメイクするから、家を新築するから、人形を預かって来年以降でもいいですよとおっしゃる方もいらっしゃいます。

 引っ越し終わるまで預かって下さいとおっしゃる方もいらっしゃいます。

 ただお受けする場所があればよろしいのですが、だんだんとお人形が増えてくると難しいので、大きさや何組にもなるとお断りすることもあります。

 理想はお預かりしたら、数日画像のやりとりがあって、できるだけ短期間でお話しがまとまるとよいのですが、ご本人、ご家族のご意見がまとまらない、一本化しないとそのままになります。

 お待ちする間は次の方のリメイク・リサイズにかかります。

 どうしてもリメイクの順番が違ってくることもあります。

 カタログやネットの商品を選択されてはいお買い上げでないため、どうしてもスムーズにはまいりません。

 お待ち下さる方には申し訳ないですが、そのようなわけで順番にお受けした順にもまいりません。

 お預かりしているお客様、もうしばらくお待ち下さるようお願いします。

 さらに、決められても今度はなにしろ今年は道具、部品の入荷が遅いため、遅れに遅れているため、お待ち下さることもあります。

 人形屋さんにすれば、今は来年の2月3月のひな人形の出荷に追われていて、なかなか部品の出荷まで手がまわらないようです。

 もちろんやまだは今年の春以降からこれはと思うパーツ、部品、ケース、収納箱、段等は多めに発注しています。

 

入荷状況について

 完成していても、海外から船がでない、材料の部品が入ってこないので製作できないということもあるそうです。

 それでは、今のお人形、道具を修正してなんとかと思いますが、なにしろ職人さんの高齢化も進み、修理、修正がままならない状態です。

 数年前のコロナ感染拡大のため、人形が売れなやみ多くの人が他の業界にかわったりやめたということもあるそうです。

 

 人形業界、日本の文化財を製作する会社は厳しくて、年間通じてコンスタントに注文があればよろしいのですが、それもままならずどうしてもいっときの生産に限られてきます。

 その上、追い打ちをかけるように原材料費の高騰、人件費の高騰、運送費の値上げ、3つの主だった件とそれに付随しての各々の値上げ、品不足等で大変のようです。

 そんなことを申し上げても何の解決にもなりませんので、できるだけ自分でできることと職人さんにお願いすることを判別して、できるだけお手元に早く届くように努力しています。

 お人形、道具によっては、とても手のおえる修理、補修などはやはり職人さんに依頼することになります。

 

現在の業界のお話し

 現在のお話しとこれからもこの状態が続くであろうと、一言お詫び申し上げておきます。

 よろしくお願いします。

 部品によっては修正、修理より、新調されることの方が価格が低くなることもあります。

 お客様の愛着、思い出等を忍びますと、とてもそんなことは申し上げられないこともあります。

 そんなことで、よくお話し合いを重ねて進めていきます。

 正直、日数と費用があれば安易なことですが、そうばかりも申せません。

 

お人形の修理の価格

 以前江戸時代の享保びなの修正をお預かりした時は、殿、姫お二人だけでしたので仮に一人10万円でも二人20万円ですみます。

 このように15人のひな人形ですと、大小問わず修理内容は手間と材料と日数がかかりますので、かなりの金額になります。

 それくらいでしょうとご理解下さる方と、ふうっとため息をつかれる方もいらっしゃいます。

 お人形、道具によっては、お一人数千円ですみ美しくなってありがとうございますと御礼のお言葉を頂戴することもあります。

 気をはる作業ですが、完成してお喜びなられるとこちらもスタッフ一同嬉しくなりまして、心暖まる思いがします。

 

 本日は、修理、修正のあれこれのお話しをさせていただきました。

 気長にゆっくりとお待ち下さるならば、ご質問等なんなりとおっしゃって下さい。

 よろしくお願いします。

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